有給休暇の悲惨な現実

たしか世界26の国や地域の方々を対象に、有給休暇に対する利用状況や意識調査についての結果が新聞で取り上げられおりました、とても興味深いものでしたのでぜひ一緒に考えてみてください。

 

『あなたは有給休暇が何日あるか知っていますか?』

どうでしょうか、この質問に対し日本人の53%に当たる人が「知らない」と答えたそうです。半数以上ですね、僕は逆に知っている人が半数もいたことに驚きました。

 

『あなたは有給休暇を取ると「罪悪感」を抱きますか?』

こんな質問に対して我が日本人の18%の方が「はい」と答えました。これ、もっといるはずではないでしょうか、たぶんあなたもそうなのではありませんか。

 

『有給休暇中、仕事の事が頭から離れられませんか?』

同じく日本人の13%にあたる人が「はい」と答えました。多分土日や祝日だって同じなんでしょうね。

 

 

さてこの結果をどう見ますか、日本人のことばかりを書いているのは、ほかの国の結果が掲載されていなかったからです。だから比較して云々とは言えませんが、この53・18・13%の結果はすべて、調査した各国中「第1位」であったそうなのです、悲しい話ではありませんか。

 

思い出・・・

僕が社会人になったのは今からもう30年以上昔のこと、時代はまさに激動の昭和の真っただ中でありました。僕は営業部に配属されたのですがそこの所長さんは「有給ってやつは、病気になった時と身内に不幸があった時のためだけにあるもんなの、おぼえておけよ」などと言われました。もちろん今でも忘れずにおぼえています。それから何年もたって会社も変わり40歳近くになると、僕はこの有給休暇を積極的に利用するようになりました、もちろん病気や不幸が続いたわけではありません、一泊から二泊の勝手気ままな平日のひとり旅を楽しんでいたわけです。

 

平日の一人旅

まあ「積極的」とはいっても、まったく有給休暇など取ろうとはしない回りの連中と比較したらの話ですが、僕もそれなりに図々しくなったのでしょう。平日、いいですね。平日ならひとり旅でも泊めてくれる温泉旅館もさがせばたくさん見つかります、見つかればそこを目的地にすればいいのです。平日はどこに行っても本当に静かです、この開放感に包まれてしまうと行楽シーズンに人だらけの混雑した場所になどには足を向ける気は起きません。平日のおだやかな陽射しや風に贅沢を感じるようになると、自然と僕の人生観も変わりました。

 

お岩木さま

その年の6月、津軽平野を旅する途中僕は「退職」を決意しました、もちろん平日です。空はどこまでも青く澄み雲一つありません、目の前にはお岩木さま、その姿は『銀杏の葉をさかさまに立てたようにぱらりとひらいて左右の均斉も正しく、静かに青空に浮んでいる。決して高い山ではないが、けれども、なかなか、透きとおるくらいに嬋娟たる美女ではある』(太宰治「津軽」より)まさに青空に浮かんでいるようでした。僕はひっそりとした駅前の街並みを離れ、のどかな川辺の道をただ歩きました、人影もなく、まるで風景を独り占めしたかのような満足感に癒されました。

 

そして僕は完璧な風に吹かれながらサラリーマン人生に別れを告げました、たぶんあの時の風が僕の背中を押してくれたのだと思います。

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